公益財団法人
一ツ橋綜合財団
- Hitotsubashi Sogo Foundation -
岩手県北上市「詩歌の森公園」の一角に建つ日本現代詩歌文学館
第38回詩歌文学館賞選考会は令和5年3月7日に東京・一ツ橋の如水会館で開催。詩、短歌、俳句3部門の受賞作を決定した。その贈賞式を5月27日に岩手県北上市の日本現代詩歌文学館で行う。第39回の選考会は令和6年3月6日を予定している。
(賞の概要―要項より)
この賞は、現代詩歌を総合的、専門的に収集保存、また諸研究に資するための日本現代詩歌文学館創設を記念して、初代名誉館長井上靖の創意によって設けられた。本賞は現代詩歌文学の振興に寄与することを目的とする
(賞の概要―要項より)
この賞は「豊富で多彩な作品世界を多岐にわたり生み出した渡辺淳一氏の功績をたたえ、純文学・大衆文学の枠を超えた、人間心理に深く迫る豊潤な物語性を持った小説作品を顕彰する」ため創設された。
選考会は3月31日。贈賞式は5月20日に東京會舘にて開催。
(賞の概要―要項より)
この賞は、「傑作『眠狂四郎無頼控』をはじめ、不羈の想像力を駆使した数々の作品でひろく大衆の心をうち、ロマンの新しい地平を切り拓いた柴田錬三郎氏の業績を称えて、氏の名を冠した賞を設け、現代小説、時代小説を問わず、真に広汎な読者を魅了しうる作家と作品を顕彰する」ために創設された。
選考会は10月2日、贈賞式は11月17日に帝国ホテルにて開催。
(賞の概要―募集要項より)
この賞は、「行動する作家として、旺盛な探究心と人間洞察の結晶を作品に昇華し続けた開高健氏の功績を称えるために政治、経済、科学、歴史、スポーツなど、あらゆるジャンルにわたる作品を募り、21世紀にふさわしいノンフィクションを推賞する」ために創設。
選考会は7月8日、贈賞式は11月17日。ともに帝国ホテルにて開催する。
※2-1、2、3は集英社と共催。
この賞は、日本劇作家協会が、演劇界の未来を担う新しい才能の発掘のために設けたもので、新作戯曲を公募して、劇作家による審査のうえ、優秀作品を顕彰する。この賞の運営に対して後援する。
劇作家・岸田國士の遺志を顕彰すべく、白水社が主催する戯曲賞。演劇界に新たなる風を吹き込む新人劇作家の奨励と育成が目的。1955年に新劇戯曲賞として設置、79年に岸田國士戯曲賞と改称され現在に至る。新人劇作家の登竜門とされる。選考対象は、前年1年間(1~12月)に執筆、発表、上演(オンラインも可)された作品とする。この賞の運営に対して後援する。
図鑑NEO『新版 乗りもの』の監修をつとめる鉄道写真家・長根広和氏と鉄道ライター・土屋武之氏による講演会。長根氏は鉄道写真の第一人者で“撮り鉄”、土屋氏は日本の鉄道全線を制覇した“乗り鉄”。鉄道に精通した二人がその楽しさを徹底的に語り合い、クイズや貴重なレア写真なども交え、子どもたちにわかりやすく鉄道の魅力を紹介する。親子参加による実開催(親子ペア150組300名招待)およびオンラインで配信予定。鉄道博物館(さいたま市)、もしくは京都鉄道博物館(京都市)で、7月中旬から8月中旬に実施する予定。講演会の前後にミュージアムツアーも企画中。
11月に発刊予定の『日本写真大全』(全3巻)の著者・飯沢耕太郎氏による写真文化の全貌を紹介する講演会。幕末に長崎へ写真技術が伝えられてから現在に至るまで、多くの写真家がさまざまな分野で活動し、世界的な業績をあげる人も多く輩出してきた。飯沢氏は日本写真史の近年の研究成果を踏まえ、黎明期から現在活躍中の写真家までの業績を『日本写真大全』にまとめた。講演ではさまざまなトピックを取り上げながら、私たちがスマートフォンで何気なく写真を撮るという行為が、写真史上かつてない劇的な変化を起こしつつあることを解説。2024年の1月中旬から2月中旬に東京都写真美術館、もしくは時事通信ホール(東京都中央区)で、実開催(190名招待)およびオンラインで配信予定。
『アジア人物史』(全12巻+索引巻)の総監修である政治学者の姜尚中氏が、アジア史の捉え方を、人物もクローズアップしながら、興味深く紹介。東京都内で100~200名を招待し、5月~6月に開催の予定。より多くの人たちにアジア史の面白さを伝えるため、講演の様子を動画収録してWEBサイトなどで公開することも検討中。
チンギス・ハンの生涯をドラマチックに描いた北方謙三氏の『チンギス紀』(既刊16巻)の完結に合わせ、北方氏と俳優・長谷川博己氏の対談を行う。大の北方ファンでもある長谷川氏をゲストに、『チンギス紀』完結までの道のりを北方氏に語ってもらい、改めて多くの読者に作品の世界を楽しんでもらう。東京都内で100~200名を招待し、9月ごろに開催する予定。
往年の映画誌「ロードショー」が、約37年間の取材を通じて収集したスターのサイン色紙。昨年テレビ番組「開運! なんでも鑑定団」で総額2,000万円の値がついて話題になった、総数825枚におよぶ色紙の一部を展示。字幕翻訳の第一人者・戸田奈津子氏が、サインから見えてくるスターの人となりについて語る。都内で100~200名規模のイベントを7月ごろに開催予定。
(3-1~3-2は小学館と、3-3~3-5は集英社と共催。いずれも参加費無料。新聞や雑誌、ホームページ、SNS等で講演会実施を告知、抽選の場合は応募申込後、抽選のうえ、当選者に招待状を送る。)
日本学術協力財団は、日本学術会議の活動に全面協力する形で学術会議叢書制作を中心に事業を行っている。日本学術会議は「学術」の向上発展を図り学術的風土を醸成させるために国民生活に関連する諸問題について研究し、公開講演会、シンポジウムを実施。その成果を多くの人に周知するため、学術会議叢書として刊行している。叢書は全国約1500の国公立図書館・大学附属図書館に寄贈される。令和5年度は『女性の政治参画をどう進めるか(仮題)』を刊行予定。たとえば少子化対策の推進など、政治の場に当事者である女性が増えることで、当事者のための制度や環境整備が進む傾向がある。本書では日本における女性の政治参画をどう進めるかを検討するとともに、男女共同参画に関連する法律の検討に携わってきた研究者に、その法律の成立の背景と推進状況を寄稿してもらう。海外での事例も紹介し、日本の現状を見つめなおす。 2022年3月に開催された日本学術会議法学委員会ジェンダー法分科会ほか主催のシンポジウム「女性の政治参画をどうすすめるか?」や『学術の動向』(2023年2月号)内の特集「女性の政治参画をすすめる」を基礎としてまとめる。この事業に助成する。
東洋文化研究会は、作家の岩下寿之氏を会長とする民間任意団体で、現在会員数437名。1988年3月に設立。中国、台湾、モンゴルなどアジア全体を研究対象に、著作、フィールドワークなどの活動を行っている。できるだけ広くアジアのことを知るために現地経験のある人を講師に招き、会員にアジアへの関心を喚起すべく、東京の国際善隣協会の会議室などで講演会を開催する予定。国際情勢の緊張が高まるなか、ウクライナ情勢など日本と関わりの深い東欧のできごとなども場合によっては取り上げていく。創立35周年にあたる本年度は、「21世紀の日本とアジア」を見据えた論文集の発行を予定。会員、講師、各自が関心のある国についての論文を募集し、1冊にまとめていく。この活動に助成する。
NPO法人こどもの本総選挙事務局は、こどもたちが「次の1冊」と出会う機会を提供することを通じ、自ら本を読むという読書習慣の醸成および読書文化の推進を目指して設立された。「小学生が選ぶ“こどもの本”総選挙」を実施、小学生の読書への関心を広げている。「小学生が選ぶ“こどもの本”総選挙」では、全国1万校以上の小学校を対象に、「一番好きな本」の投票を行ってもらい、WEBでの投票も加えて、こどもたちによって選ばれた本を幅広く紹介する。大手メディアを招待し、結果発表会を開催、全国2000店の書店の協力で結果発表フェアを行い、こどもたちの読書促進につなげていく。第4回目となる「小学生が選ぶ“こどもの本”総選挙」は、2023年5月5日から9月8日までに投票を行い、翌24年2月10日に結果発表会、11日より書店で発表のキャンペーンを行う。第1回は約12万8000票、第2回は約25万3000票、第3回は約16万8000票の投票が行われた。3回ともアンバサダーは作家・又吉直樹氏。この活動に助成する。
ろうあ者への手話指導、手話通訳者養成や手話のできる人材の確保を目的とした全国手話研修センター。こどもたちの手話普及に向けたインターネット活用の教材サイト「Let’s 手話forキッズ」は、手話の研修や講座とのパッケージ化を図ることでPRや販売を強化し、団体、個人の利用を広げる。今年度で18回目となる「全国手話検定試験」はコロナ感染対策を講じながら、申込者数9,000名を目標とする(会場定員を設けた一般試験6,500名、ZOOM面接を取り入れた団体試験1,000名、インターネット試験1,500名)。受験者や手話学習者のために試験対策ができるような学習セミナーの実施を、各地域の関係団体と連携しながら進める。手話総合資料室では、ろう教育や聴覚障がい福祉に関しての文献、写真、映像の収集、データベース化に努め、ウエブサイトでの年間閲覧アクセス数40,000回を目指す。この活動に助成する。
全国の視覚障がい者等に対する情報提供サービス事業の充実・発展に取り組む日本ライトハウス情報文化センター。昨年度は地域の小・中学校、高校、大学に通う視覚障がい児童・生徒のための点字教科書・教材の安定供給のため、専任職員を採用したが、2023年度も継続雇用し、増え続ける点字教科書・教材、試験対策などの依頼にできる限り応えていく。また、テキストデータ製作講習会、テキストデイジー図書製作講習会を実施、ボランティアの新規養成を行う。講習会用にノートパソコンのメモリを増強し、新規ボランティア貸与のため、読み取り用ソフトウエアを購入予定。その他、マルチメディアデイジー教科書・図書、テキストデイジー図書、シネマ・デイジーの製作・提供やバリアフリー映画会、児童向け点字雑誌『アミ・ドゥ・ブライユ』の発行と普及、点字・音訳・電子書籍等の各種講習会・研修会の開催、指導事業などを継続して行う。これらの活動へ支援する。
録音図書(音声デイジー)「一ツ橋文庫」は10タイトル、テキストデイジー図書(文字の拡大や合成音声での読み上げが可能な電子書籍)は200タイトル以上の制作・提供を目標にしている。日本点字図書館が開発したマルチメディアデイジー教材制作Webシステム「ChattyInfty Online」の講習会やシステム運用を継続。障がい者支援団体等での図書・教材製作に役立たせて、マルチメディアデイジーによる障がい者支援普及を推進する。また、インターネットを使用し自宅で録音する「びぶりお工房」の維持・運用を推進する。朗読者の読みと校正を同時に進行することで、スピーディーに作るシステムの利点を生かし、より多くの録音図書作成を目指す。新規事業として、利用者からのリクエストで2023~24年にシネマ・デイジー「NHKスペシャル映像の世紀」(11作品)の製作・提供を行う。シネマ・デイジーは映画やDVD本編の音声の中に、音として伝わらない人物や風景の様子を解説する副音声を一緒に編集したもの。世界中に保存されている貴重な映像記録を再構成したドキュメンタリーを多くの人に利用してもらうべく、完成後はインターネット配信等も検討している。これらの事業に助成する。
日本と中国の友好を願う人々に向けて中国の教育の推進を図るため、学校建設とその後のコミュニティ形成を支援する協会。「25の小さな夢基金」では、雲南省昆明市女子中学(日本の高等学校に相当)の生徒に対して、今年度は約460名への就学サポートを行う。これ以外にも日本語を学ぶ雲南大学生(10年で500名以上)を次世代の架け橋として育成する「アジア未来への人材プロジェクト」など、多様な教育支援活動を行っている。また、2025年に迎える設立25周年記念事業のため、記念式典および記念誌、映像の準備を行う。このほか、協会の活動および雲南の広報のためイベントを開催。これらの活動に助成する。
協会内の図書館災害対策委員会では、災害等で被災した図書館の調査を行い、必要な場合には支援を行う。具体的には復旧・復興を支援するため、被災図書館への寄付金申請を募る。申請の内容や事業の必要性、実現の可能性、費用などを審査して、選ばれた図書館等に物心両面での支援を行う。この活動に助成する。